わが社はちゃんと「安全」第一だろうが!何で事故が起きているんだ!
「安全文化」とは
日本認証が考える
「安全」と「安全文化」
安全とは?
人・モノ・ルールが協調して、ホリスティック(=全体的)なアプローチでリスクが管理された状態:
- 全従業員が職務にふさわしい力量(知識、技能)を有している
- モノ(機械、現場)にあるリスクが明確になっていて、可能な限り低減されている
- ルールに基づき低減後になお残る残留リスクが明示的に把握され、管理されている
安全文化とは?
安全が企業において根付き、継承していること:
- 全従業員が安全の問題を最優先事項として扱うことを当然の常識として考えている
- 安全が個々人の努力ではなく、全従業員の相互啓発によって実現している
- 企業活動が事故をゼロにするのみならず、ステークホルダーのwell-beingにつながっている
日本認証は、安全文化の醸成こそが企業成長につながると考えています。
安全文化がもたらす
企業の成長サイクル
なぜ安全文化が企業成長の鍵なのか?
従来の価値観では近視眼的な視野で「安全」は「コスト」であり「生産性」の低下を招くことがあるとしていました。
今の価値観では持続的発展の視野で「安全」は「投資」であり「生産性」を向上し、企業の成長に繋がると考えられています。
安全は事故をおこさないというだけではなく、従業員の「well-being」を重視する企業の文化であり、下記のサイクルをおこします。
- 活気ある従業員による高い生産性の発揮
- 安全な機械による安定的な生産
- ルールに基づく働き甲斐のある職場の維持
- 顧客からの高い評価
- 従業員・製品・企業自体へのポジティブなフィードバックによるwell-beingの向上
マイナスからゼロへ、ゼロからプラスへ
基本的なアプローチ
これまで安全とは事故(マイナス)を起こさないこと(ゼロ)を目指していました。
勿論、これは今後とも必要なことです。
プラスへのアプローチ
本来、我々は事故を起こさないために働いているわけではなく、働く目的は幸せ(プラス)を目指すことであるはずです。
安全文化が企業成長につながるためには、プラスを目指す安全を実現しなければなりません。
マイナスの状態
担当者レベルで起きた事故に
安全対策を追われる
ゼロの状態
関係者による未然防止で
事故が起きていない
プラスの状態
企業全体に安全文化が根付き
持続的に発展している
「安全」を共通言語に
なぜ安全への取り組みが空回りするのか?
よくある現場の対立
経営者
環境安全
皆さんちゃんと「安全」にしてください!あれもこれもできてないじゃないですか。
生産技術
機械はちゃんと「安全」にしていますよ!事故が起きるのは現場が勝手なことするからでしょう。
製造現場
作業者はちゃんと「安全」に作業してる!何で「安全」に関係ない他部署に文句を言われないといけないんだ。
「安全」について話しているのに、なぜ噛み合わないのでしょうか?
「安全」って何?
よくある現場の対立
経営者
結果的に事故が起きていないことが「安全」
環境安全
法律に書かれたことを守るのが「安全」
生産技術
カバーやセンサを機械につけることが「安全」
製造現場
作業手順を守って事故をおこさないことが「安全」
同じ「安全」という言葉を使いながら、実は違う言語で話しているのです。
共通言語で協力しながら「安全」を実現する
どうしても企業には「危ないトコロ」があり「危ないコト」をしてるので「危なさ」があります。 その事実を皆で理解して、極力「危なさ」を下げた状態にして、事故をおこさないようにすることが安全です。 このように皆で話し合いながら安全を実現することをリスクコミュニケーションと言います。
安全は「リスク」という程度問題で考える
「安全とは何ですか?」と聞けばほとんどの人は「怪我をしない事」「事故が起きない事」「危なくない事」と答えるでしょう。 決してまちがった考え方ではありませんが、この考え方は絶対安全と言う極論に結び付きがちです。
- 一つでも怪我をするようなら安全とは言えない
- 絶対に事故が起きないようにできないと安全とは言えない
- わずかでも危ないなら安全とは言えない
これでは我々は「安全」を実現することはできません。 そこで企業活動には「危なさ=リスク」があるということを素直に認め向き合うことで「安全」を定義しなおすことができます。
安全=許容不可能なリスクの無い事
この考え方を全員が理解することで「安全」を実現することができます。
共通言語を持った組織では:
「この製造工程には10の危ないトコロがあり、そこでは20の危ないコトをしていて、そのうち5つの危ないコトが大きな危なさをもっています」
経営者
改めて5つの危ないコトの危なさを下げる製造工程改善ための予算と人員を割り付けよう。
環境安全
改善の方針決めのため、法的要求事項と過去の事故、他事業所での改善事例を提示します。
生産技術
環境安全の情報を基に機械の面から見直し、危ないトコロを改善することで危ないコトの危なさを減らします。
製造現場
生産技術の改善した機械に対して作業手順の面から見直し、5つの内3つは危なさを下げられました。あとの2つは改めて危なさを認識した上で事故をおこさないように周知徹底します。
このように皆が共通言語を使うことで同じ「安全」へと向かうことができるのです。
安全文化が根付いた組織へ
変革後の組織の姿
Before(変革前)
- 各部門がバラバラに安全を考えている
- 専門用語が通じず、非効率な議論
- 経営層と現場の安全に対する認識のズレ
- 安全対策の重複や抜け漏れ
After(変革後)
- 全社一丸となったリスクコミュニケーション
- 効率的で実効性の高い安全対策
- 経営層から現場まで一貫した安全文化
- 継続的な改善と成長のサイクル
日本認証がお手伝いします
プラスの安全を実現するために、現場の状況をお伺いして最適なサポートメニューをご提供します。
企業・現場からのご要望
- ・事故の未然防止のための対策を強化したい
- ・安全に関する人材を育成したい
- ・安全体制を構築したい
- ・取引先からの製品安全の要望に対応したい
- ・製品の輸出に規格への適用を図りたい
日本認証のサービス
-
講習会・教育
社員に安全の力量をつけて、安全が実現できるようにする
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資格認証試験
社員に安全力量を確認して、安全の体制構築につなげる
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製品認証支援・適合審査登録
製品が安全であることを示して、販路拡大につなげる
安全文化の継続的な向上が、企業と従業員のウェルビーイングを支え、持続可能な成長をもたらします。
日本認証は、活力ある安全文化を支援します。
